10月8日、日本慶応義塾大学名誉教授、翻訳家、中国文学者、文芸雑誌『三田文学』編集長・関根謙氏をお招きし、東南大学四牌楼キャンパスにて講演会を開催しました。関根教授は戦時中のメディアと文学、特に南京、重慶などの都市における文学が主な研究テーマで、本講演会では、作家・阿壠及びその作品を中心に紹介しました。講演会には外国語学院日本語学科の大学院生全員が出席しました。
関根教授は、講演で、日本語に翻訳され、出版されている中国の作家・阿壠(原名:陳守梅)の作品『南京』を取り上げ、中日近現代文学作品に現れている、大量の南京と関わりのある描写を引用しながら、戦争と文学の関係、戦時下のヒューマニティーについて分析しました。
また、歴史の真相を直視し、圧力に屈せず、翻訳作業に取り組んだ、関根教授の勇気に感銘を受けました。関根教授は、中国文化に対する熱意をはばかることなく、院生の皆さんと交流を交わし、今後の文学研究に方向性を示してくれました。
(文/朱欣妍)